確かに一瞬納得してしまいそうな理屈

バカ教員の思想良心の自由よりも、子どもたちへの祝福が重要だろ!だいたい、公立学校の教員は、日本国の公務員。税金で飯を食べさせてもらっている。国旗、国歌が嫌なら、日本の公務員を辞めろって言うんだ。君が代を起立して歌わない自由はある。それは公務員以外の国民だ。


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 これを「正論」と思っている人が意外に多いようだ。確かに一瞬納得してしまいそうな理屈で、少し考え込んでしまったが、やはり間違っていると思う。

 橋下知事に対する疑問は、そもそも国旗・国歌は「国民」のものであって、それに敬意を払うべきなのは公務員も民間企業のサラリーマンも同じではないか、という点にある。サッカーの国際試合で、君が代が流れている時にブーイングを浴びせる人がいるとしたら、たとえ無職の人だろうと「失礼」な態度である。日教組の反国旗・国歌運動のやり方は自分も間違っていると考えるが、それは卒業式などの場を乱すという、基本的にこの延長線上の話であって、「税金で飯を食っている」からではない。

 「良心の自由」から批判している人が多いが、それも疑問である。個人的には、君が代斉唱の時に座っている人がいるくらいの「余裕」や「いい加減さ」はあるべきだと考えるが、それは「良心の自由」とは根本的に違う。内心で抵抗感を持ちつつ、とりあえずその場の秩序を乱さないように形ばかりは従う、ということは別に矛盾しているわけではない。

 よくわからないのだが、橋下知事は結局のところ、公務員が日本の愛国心を代表するべき特権的な職業集団だと思っているだろうか。あるいは、国旗・国歌は第一義的には公務員のためのシンボルであって、国民のものではないということなのだろうか。もちろん、そんなことは有り得ないだろう。橋下知事に限らず、官僚・公務員に民間とは全く異なる高い倫理意識を要求しながら、「民間の常識ではありえない」というダブルスタンダードを振り回す人が少なくない。