2010-05-01から1ヶ月間の記事一覧

昔のマルクス主義者と瓜二つ

ベーシック・インカム論を語る人が支持できないのは、議論の内容そのものではなく(それも若干あるが)、日本の世論の違和感や抵抗感にちゃんと直面していない印象があることにある。一人の日本人として普通に考えても、こうした政策が世論に支持されるわけ…

社民党のひどさは弁護しようがない

普天間問題で、「社民党はよく筋を通した」みたいな言い方をする人がいるのだが、まったく冗談じゃないと思う。本当に社民党はどうしようもない政党だと痛感させられた。 社民党が米軍基地を県外あるいはグアムに移転するために、これまで何らかの根回しや外…

日本人の良心

各政党の主張を見ると、共産党以外のほぼ全政党が公務員削減を公約に掲げており、日本が先進国の中で極端に公務員の少ない国家になることはほぼ確実である。かといって、民間企業やNPO・ボランティアの福祉活動が、それに応じて活発化しているとは言えな…

政治評論家のもっとも嫌いなコメント

テレビに出てくる「政治評論家」のもっとも嫌いなコメントのひとつに、「政局や選挙対策のことしか考えず国民のほうを向いていない」といものがある。誰とは言わないが、こういう人に限って、色々な政治家と器用に付き合い、政局や選挙戦術、利権構造といっ…

現状は難しい

税金を上げると景気が悪くなる、という論理がさっぱりわからない。増税を支持する人も批判する人も、増税というと「財政再建優先主義」だという誤解がある(少なくともそういう勢力を元気付けてしまう点で筋悪だという理解がある)が、何のために税があるの…

今の増税論には怖いものを感じる

「太田総理」に勝間和代氏が出ていて、「十年間は消費税を上げない」という「暴論」を提起していた。この人は、別の場所では「法人税率を国際平均の30%程度まで下げる一方、消費税率を10〜15%まで引き上げる」べきだと主張しているので*1、相変わら…

自分が単に馬鹿なだけなんだろうか

まさに迷走による玉突き事故で渋滞解消のめども立っていないとしか言いようのない普天間問題だが、テレビやブログなどにおける、この問題についてのいろいろな人の意見を聞いていると、「鳩山首相は外交音痴で出来もしない約束をした。社民党は党利党略のこ…

日本の新自由主義は集団主義的

実際、日本では政府による財政支出は「バラマキ」という言葉で激しい批判の対象になります。特定の業界や地方が潤う公共事業だけではなく、麻生政権の定額給付金や、鳩山政権の子ども手当など、国民に幅広く支給される財政支出ですら、激しく批判されました…

何をいまさら

政府、新規採用公務員4割減を決定 MNS産経ニュース 2010.5.21 16:27 http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100521/plc1005211628013-n1.htm 政府は21日の閣議で、平成23年度の一般職国家公務員の新規採用を21年度(7845人)比で39%減…

民間企業は「貧乏人を相手に商売」しないこと

「「社会保障で成長」は誤り」鈴木亘学習院大学教授 http://d.hatena.ne.jp/roumuya/20100520#p1 福祉は「経済成長」にとって絶対に不可欠であると言う主張に、私は全面的に賛成している。しかし断っておかなければならないが、民主党も勘違いしているのは、…

いつの間にか和解が困難に

「経済学者は市場原理に任せればすべてば上手くいくかのような単純な人間観を振り回している」という、政治学者や社会学者による経済学批判と、「ほとんどの経済学はあくまで学問の手続き上単純化されたモデルを構築しているだけで、そういう十年一日の無意…

普天間基地移転問題について雑感

今まで言及を避けてきた普天間基地移転問題について。 軍事・外交の専門家が、普天間基地の県外移設をナンセンスと批判するのは理解できる。しかし私もそうだけど、この数ヶ月でにわかにこの問題に興味を持った素人までが、鳩山政権の外交の「非現実性」を批…

経営者が一番経済をわかっていない

ちきりんの知る限り、このことを一番よく言われるのはセブンイレブンCEOの鈴木敏文氏だ。「売れないのは、客が本当に欲しいと思うモノを我々が提供できてないからだ」と繰り返しおっしゃってます。ユニクロの柳井社長も時々同趣旨の発言をされる。買わない客…

人生前半の社会保障

日本では、若年者向けの社会保障がきわめて乏しい。日本は再分配政策の結果、格差が拡大しているという指摘もあるが*1、その根本的な理由は既存の社会保障制度が依然として、医療・年金・介護といった高齢層のみを対象にしているということにある*2。どうし…

「討論」に参加する資格

「討論」の場合,その目的は討論相手の意見を変えることではない.目的は聴衆の方の意見を変えること.だから討論相手を叩きのめすのは必ずしも優れた討論とはいけない.説得すべきは「討論相手」ではなく「その討論を目にする前の反対派・中立派」なんじゃ…

公務員数は多すぎるのか

マスメディアでまったく出ててこないが、日本が先進国の中で統計上公務員数が少ないということは周知の事実である。しかし、日本では多くの人は公務員の数は、多すぎると感じている人が少なくない。私は組織の効率化や賃金体系の見直しを前提に増やなければ…

消費税の政治学

ヨーロッパが消費税中心主義になっていった背景にはいろいろがあるが、政治的な理由を忘れるべきではない。 第一には「納税者の反乱」である。つまり、1970年代に福祉国家の完成によって「失業しても食っていける」社会となると同時に、「脱工業化」のなかで…

レッテルに収まらないことを言い続ける

サヨクとウヨクどちらが嫌いですか? http://h.hatena.ne.jp/D_Amon/9234077319578802272 マジレスすると思想の左右より精神性で好悪が分かれる。 あと、反差別、反貧困、反歴史修正主義などは思想の左右の問題ではないのに、それらをサヨクと呼ぶ人々につい…

横並び意識の新自由主義

社会保障・福祉に、やっかみ妬みがついてまわる社会 Afternoon Cafe http://akiharahaduki.blog31.fc2.com/blog-entry-215.html 「高校無償化に否定的な人々は、無償化は「国からの恩恵」と捉えている節があります。 「税金で学校にいかせても…

改憲論ブームの時代が懐かしい

昨日憲法記念だったが、改憲論*1が全く盛り上がらない。1970年代までは「護憲」が圧倒的に強かった。それは、戦争の記憶もまだ強く、とにかく戦後の平和な生活を守りたいという世論と、冷戦体制でアメリカに守ってもらえれば世論をあえて刺激することもない…

唖然とするというのは、まさにこのこと

よくわからないのだけど、「事業仕分け」を見ていて思うのは、「民間に任せればと負担が減る」という馬鹿みたいな理解が依然として横行しているのはどうしてなんだろうか? 民間に任せるというのは、教育や福祉を民間企業から自分でお金を出して買ってくださ…