全く信用できない論法

前にも似たようなことを書いたが、以下の論法が見られる人は、その内容如何に関わらず全く信用しないことにしている。ちなみに「専門家」として発言している人たちついてであって、政治家などはその限りではない。


1)陰謀論で批判する
→政治において陰謀はいつどの時代にもつきもの。だいたい見てもいないのに、何で陰謀の存在がわかるのか不思議。ちなみに娯楽としては否定しない。


2)「既得権」を理由に批判する
→既得権を守ろうとする心性は、人間である限り死滅することはない。自分の「既得権」については一つも反省できない傲慢な馬鹿であることを告白しているだけ。既得権は自由や民主主義の基礎にもなりうることは、歴史的に見ても明らか。


3)「〜では常識だ」「〜では通説」という表現を濫用する
→素人を問答無用で黙らせる典型的な論法。社会科学であるかぎり、「常識」「通説」が間違っている可能性には謙虚でなければならない。どの分野にもいるが、なぜか経済学だけに異様に多いと言う印象がある。


4)「世界のなかで日本だけ」で批判する
→政治経済に関して日本で起こっている問題のほとんどは、世界でも普通に起こっていると考えるべきだし、実際そうであることが圧倒的に多い。「世界」という「みんな」に合わせないと不安になるという、日本人的な心理を悪用した議論。


5)ある政策について「安易」だと一蹴する
→分配政策を採用すると「安易なバラマキ政策」と一蹴する人が多いが、経済などの問題はむしろ「安易」であればそれに越したことがないはずだろう。歯を食いしばって頑張った結果「成功」するという美しい物語が欲しいのか、どうしてわざわざ苦痛の多い道に進もうとするのか理解不能である。