唖然とするというのは、まさにこのこと

 よくわからないのだけど、「事業仕分け」を見ていて思うのは、「民間に任せればと負担が減る」という馬鹿みたいな理解が依然として横行しているのはどうしてなんだろうか?

 民間に任せるというのは、教育や福祉を民間企業から自分でお金を出して買ってください、寄付やボランティアでやってくださいということであって、負担が減ることでは断じてない。それどころか、人によっては負担が激増する*1。ところが、民間に任せると負担が減るかのような、大学生のレポートでも完全に赤点の勘違いが、大声で語られている。

 当たり前すぎることだけど、「無駄が多い」の解決策が、ほとんど鸚鵡返しに「民間に任せればいいじゃないですか」であるところを見ると、本当に素でわかっていないようだ。唖然とするというのは、まさにこのことである。しかも、よくよく聴いていると筋金入りの民営化・規制緩和論者と違って、経済成長でパイを増やすという視点も乏しい。

*1:逆に、既に老後の生活に全く困らないほど資産や所得があり、家族内に要介護者も認知症患者もいなければ、子供は全て大企業正社員であるという家庭については、負担は激減する