絶対にしてはならない反論

 これは反省を含めて最近すごく思うことなのだが、議論の中で「誰がそんなこといった?」「まずちゃんと理解してから批判しろ!」という「反論」は、絶対にしてはならないことである。

 「誤解」を招いていること自体は、反論相手がどれほど愚劣であろうと、どこまで行っても自分の責任である。それが面倒臭いと感じるのであれば、議論や啓蒙活動など一切せずに、狭い専門家相手に研究論文を書いていればいいだけである。素人を含めた一般人にものを書いたり議論をしたりしている人は、「誤解」を含めた批判や反論を全て真摯に引き受けなければならない。

 しばしば、「『真っ当で普通』のこと言っているだけなのになんで理解されないんだ」的なルサンチマンを撒き散らしている人がいるけど、見ていて非常に幼稚でみっともないというか、同じことをやっていないかわが身を振り返るという感じである。