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 自分が増税すべきという場合、現状において民間企業や家族に委ねられている福祉に関する財の配分を、政府で回すようにしたほうが、みんなの負担が全体として減るだろうという、ただそれだけの理屈である。経済成長で税収を上げれば社会保障の財源は問題ないというのは、半分以上はその通りだと思うけど*1、負担が劇的に緩和するほどの高度成長は現実やはりないだろうということと、高度成長が実現できるとしても、やはり負担の偏りは是正しておかないと市場経済への憎悪がかえって強まる可能性があること。「財政再建」を枕詞にしないと増税を正当化できないという現状は、きわめて問題がある。
 
 

*1:福祉国家論者のなかには反成長論的な人もいるが、経済成長抜きの福祉国家なんて天地がひっくり返っても有り得るわけがない。